「金属」製品には錆びを防ぐために塗装やメッキといった表面処理を
施すことがよく知られています。
大きな奈良の大仏も完成当時は表面が金で覆われていました。金ピカ大仏です。
あの時代どのようにして仕上げたのでしょうか?
一般的に金で覆うと言えば、金閣寺のように金箔を貼りつめる技法を連想しますが
奈良の大仏には別の方法が使われました。
実は、現代で言うメッキという技法でした。
まず最初に、表面を磨き上げます。
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金に水銀を混ぜると、水銀に金が溶け込んだ液体(金アマルガム)ができます。
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水銀と金を混ぜ合わせる
(混ぜるだけで金が水銀に溶け込む)
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磨き上げた表面に先ほど作ったアマルガムを塗っていきます。
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水銀と金を溶かした液体を大仏の表面に塗る
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その後、大仏を300°以上に加熱すると、水銀が蒸発して金だけが表面に残ります。
こうして大仏の表面は金に覆われたのでした。
*これによって水銀公害が起きたとも言われています。
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ちなみに、表面磨きとメッキに約6年の歳月を費やし完成したそうです。
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