キングパーツ
エックス線を防げ

放射線と言えば、医療機関にあるレントゲンやCTなどで使用されているX線を思い浮かびますが、どうして体の中を透過して中が見えるのでしょうか?

また、レントゲン技師の方々は鉛入りエプロンを着用されています。
一般にX線をさえぎる場合に昔から「鉛」が使われてきましたがなぜ?? でしょうか。

まずはX線写真を撮ってみましょう

レントゲン撮影
皮膚や筋肉は黒っぽく映り、骨の部分は白っぽく、鉛は真っ白に映っています。
もちろん、骨が白いから白く映るわけではありません!!
もっともっと拡大して原子レベルまで見てみましょう。
X線は電磁波でも非常に波長が短いので「モノ」を通り抜けることができます。
もう少し物理学的に書くと、X線は物質を作っている原子の間をすり抜けることができます。
もし原子を構成する粒子にぶつかった場合は、なんらかの作用が起こり通り抜けられません。

つまり、スッカスカの壁は多くのX線が通り抜け、ギッシリと詰まっている壁は通り抜けにくいということ???

ではヒトの体の場合スッカスカギッシリの違いは何でしょう?

レントゲン写真で見た場合
場所 周囲 皮膚や筋肉 金属
色の濃さ 真っ黒 灰色 白っぽい 真っ白
X線透過 100% まあまあ 少ない ほぼ無い
レントゲン写真
元素名のカッコ数字は原子番号

皮膚や筋肉は、
主に水素(1)、炭素(6)、窒素(7)、酸素(8)で構成されます

骨は主にカルシウム(20)です

外し忘れたネックレス、
安物のメッキ品で鉄(26)、ブランド品でプラチナ(78)です

レントゲン撮影のときは貴金属類は外しましょう
でないと、金メッキのイミテーションがバレルかも
どうやらカッコ内の数値が大きいほどX線は通り抜けにくくなる。
で、カッコ内数値は原子番号なので、数値 = 陽子の数 = 電子の数です。
X線は原子の周りの電子と作用するとのことなので、電子の数が多い物質ほどX線を遮断できる事になります。
鉛の電子番号は82で金よりも電子が多く、そして何より安価。
酸素分子
カルシウム分子
鉛分子

理科の教科書にあった周期表を見ると、電子の数を多く持っている物質は金属が多くなっています。

元素周期表

一般に、医療用で利用されているX線は主に人体を透過できる程度の弱い出力で観ていますが、出力を上げれば金属の内部状態を観察することもできます。

金属製品のX線透過写真で、周辺の色に比べて暗く映っている箇所があれば、その場所~~つまり金属の内部~~に引け巣などの空孔がある可能性がわかり、製品を切断する事なく欠陥を発見することができます。

キングパーツでもX線検査装置を活用しています。
医療レントゲン写真のようにくっきりとはでません。もしハッキリ映るのであれば内部は巨大に空間になっている。きわめて重大な不良。鋳造屋としてのギジュツリョクが疑われることに・・・


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