ワインで滅んだ帝国
しかし酸化防止剤=亜硫酸塩をまだ知らなかった彼らにとって、ワインは酸化しやすくすっぱい飲みものでしかなく、甘みをつける必要がありました。 その甘味料の原料はこれまたブドウ。 完熟ブドウをすりつぶして煮詰めた甘い甘いシロップです。
と、ここまでは特に不思議も難点もありませんが、煮詰めるときに使う容器に問題がありました。
鉛のワインカップや鉛がコーティングされた鍋で煮込んだことで鉛が酢酸鉛に変化してシロップに溶け込みました。 絶え間なく。高濃度に。 酢酸鉛は甘さがあり殺菌作用もありますので、ワインの甘味付け&腐敗防止には最適なのですが・・・
鉛中毒になると 貧血、腹痛、脳障害、神経障害などなど。 いくら強靭なローマ帝国軍人でもこれでは戦えません・・・
あくまでも説です。真実はだれも知らない。