最近、ニュースでも良く聞く高速増殖炉「もんじゅ」についてなのですが・・・・
高速増殖って何でしょう???
1995年にナトリウム漏れ事故で話題になりました。なぜナトリウムだったのでしょうか?
????だらけなので調べました。
現在日本で稼動している原子力発電では、核分裂で発生する熱を使って水を加熱し、発生した水蒸気でタービンを回して発電しています。 それと同時に、水は炉の冷却にも使われ、さらに核分裂の連鎖を進める材料にも使います。 このときに使う水が普通の水であれば「軽水炉」と呼ばれます。わざわざ「軽い」という言葉を使うのは、別に「重水炉」というものもあるからです。
原子炉の中の核分裂は、核反応で生まれた中性子が核燃料に衝突することで起こります。
核反応で飛び出した中性子は高速です。その名も「高速中性子」。秒速1.4万Km以上の速度がありますが、他の原子核とたくさんぶつかれば次第に速度も遅くなり、秒速2.2Km程度まで減速すると「熱中性子」と呼ばれます。
濃縮された貴重で高価な燃料を使う場合は高速すぎる中性子では核反応が起きにくく、早く熱中性子レベルまで減速する必要がありますが、このときに最適なものが「軽水=水」
水を構成する水素原子は中性子とほぼ同じ質量 なので、水素原子に中性子がぶつかることで効率よく速度を落とせます。速度を落とせば原子炉からも漏れにくくなりますので好都合ですね。
*軽い水?と重い水?
さてさて、表題の高速増殖炉ですが、軽水炉や重水炉と違い中性子を高速のまま利用する原子炉です。 原子炉は冷却しておく必要があり軽水炉では水を使っていましたが、水では中性子の速度が落ちてしまいます。水は使えません。
そこで冷却効果と中性子移動の邪魔をしない材料として使われたのが金属ナトリウムでした。
金属ナトリウムが炉から奪った熱をヒーター代わりとして使って別室で水蒸気を作り発電します。 ただ金属ナトリウムは酸素や水に反応しますので安全性の確保が難しいようです。
なぜ中性子を高速のままにしておくのでしょうか?
理由はズバリ、「中性子のチカラで核燃料を作る」こと。 「核燃料を燃やして発電しながら、同時に核燃料を作る」ことを狙ったわけです。
ここで避けて通れないのが、核燃料の材料です。
貴重なウラン235を含有3~5%程度に濃縮した物とウラン238を混ぜて使用しています。