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浅草といえば、みなさんご存知の通り浅草寺。雷門でも知られる東京都内最古の寺院です。

 

 

 

雷門上
雷門中
雷門下
その都内最古の寺院の見事な瓦屋根、実は金属製 だったのはご存知でしょうか?
厳密に言いますと、雷門を抜け仲見世通りを進んだその先にある"宝蔵門"の屋根にチタン製の瓦が使用されているのです。 宝蔵門
宝蔵門  

2007年に屋根改修工事が行われ、そこへチタン成型瓦が全国ではじめて採用されました。使用したチタンは表面にサンド(アルミナ)ブラスト加工が施されており、ワザと色合いを変えたものをランダムに配置することで土瓦特有の「まだら感」を再現しています。また あの独特な形状をした鬼瓦もチタンで製作されているのです。

チタンは金属素材では最高の耐候性を誇り、酸性雨などによる腐食や変色の心配もありません。その為、今まで定期的に行われてきた老朽化による葺き替えなどのメンテナンスも行う必要がなくなったそうです。
また軽いチタン瓦の重量は瓦単体で見ると、約20分の1まで軽減されます。実際に屋根全体の場合、木材などの下地があり土なども使われるので、さすがに20分の1とまではいきませんが宝蔵門で8分の1になったそうです。これにより建物の耐震性の向上と参拝客に対する安全確保(地震などで屋根瓦が落下した際の危険性を軽減)に大きく貢献しています。

【チタン瓦の構造】
  チタン瓦 金属瓦は芯木やバックアップ材の上に薄い金属板を被せるような形で葺いています
  チタン瓦

また昨年秋には、2009年2月より行われていた本堂の屋根の葺き替え工事も完了しておりこちらの屋根の重量も5分の1程になりました。
本堂屋根葺き替え中 本堂全体
本堂葺き替え中の下側 本堂屋根拡大

近年 瓦屋根は重く地震の際の家屋の倒壊の原因になると懸念されていますが、こういった新技術で古くからの日本の伝統が守られてゆくのはとても素晴らしいことです。


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