2007年に屋根改修工事が行われ、そこへチタン成型瓦が全国ではじめて採用されました。使用したチタンは表面にサンド(アルミナ)ブラスト加工が施されており、ワザと色合いを変えたものをランダムに配置することで土瓦特有の「まだら感」を再現しています。また あの独特な形状をした鬼瓦もチタンで製作されているのです。
チタンは金属素材では最高の耐候性を誇り、酸性雨などによる腐食や変色の心配もありません。その為、今まで定期的に行われてきた老朽化による葺き替えなどのメンテナンスも行う必要がなくなったそうです。
また軽いチタン瓦の重量は瓦単体で見ると、約20分の1まで軽減されます。実際に屋根全体の場合、木材などの下地があり土なども使われるので、さすがに20分の1とまではいきませんが宝蔵門で8分の1になったそうです。これにより建物の耐震性の向上と参拝客に対する安全確保(地震などで屋根瓦が落下した際の危険性を軽減)に大きく貢献しています。
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