かなり前に話題になっていた光触媒について解説します。
ある化学反応があって、その反応に特定の物質を加えれば反応速度が良くなるが、加えた特定物質そのものは変化しないものを触媒と呼んでいます。
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火に油を注ぐと猛火になりますが、油は燃えますので触媒ではありません。 |
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おにぎりをよく噛んでいると甘く感じるようになります。ごはんのデンプンが糖に変わるからなのですが、この反応を助けるのが唾液(消化酵素)で、酵素は触媒になります。 |
さて
ここからが光触媒についてです
光触媒というくらいですから、「光」が何らかの反応の手助けをする。
このとき、光が無くなったり、ほかのモノに変わったり、物質化なども起こりません。
現在商品化されていて、光触媒を利用するモノに、二酸化チタンがあります
酸化チタンは、白色で顔料にも使用されていますし、人体にも比較的やさしい為、日焼け止めクリームにも入っています。
この酸化チタン、ありがたいことに「セルフクリーニング効果」を持っています。
それも2つ!
1、光触媒分解
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酸化チタンに光を当てると、酸化チタンの表面に2種類の酵素が発生して、表面に付着した汚れなどを水や二酸化炭素に分解します。 |
2、超親水性
通常水は表面張力で丸くなろうとしますが |
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表面を酸化チタンで覆っておくと、光が当たった時に化学的構造が変化して水を弾かなくなります。
通常であれば、表面張力が働き水滴となりますが、酸化チタンの表面では水が薄く延びようとする作用が働き、表面に着いた汚れなどの下に潜り込むことで表面から浮き上がらせて、水と一緒に流れやすくなります。 |
粒にならず膜になるので、鏡に使うと曇り止めの効果にもなります。 |
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2つの作用には、必ず酸化チタンに光が当たらなければ効果が出ません。
さらに、光の波長が380ナノメートル以下の紫外線でないと効果が無いので、
蛍光灯では問題ないのですが、白熱球では光触媒の効果が無いようです。 |
つ・ま・り |
光触媒を使用する場所には |
・光がふんだんに注ぐところ |
・適度な水があるところ、または水がかかるところ |
・水はけがよいところ |
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が最適ということになります |
実用例をみると ナルホド うなずけます
身近なところで・・・空気清浄機、冷蔵庫、トイレなど |
建築関係では・・・外壁、塗料、テントなど |
交通関係でも・・・カーブミラー、道路標識など |
車のボディーには使っていないのかなア・・・・・・・
雨降るとヒドイのよ。特に黄砂の時期は。 |
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2011年4月27日追記です |
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読者の方からうれしい情報をいただきました! |
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今回の酸化チタンの他にも有益な材質があるとのこと。
それは酸化タングステン。金属ですね。 |
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紫外線以外の可視光にも反応!!
太陽光以外に、電球や蛍光灯の光でも効果あり |
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抗菌作用やニオイにも効果あり |
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これで黄砂も・・・・・・ |
感謝! |
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